少女に追い詰められる恐怖「エスター」

あらすじ:養子として少女を迎えたある一家。少女は非常に優秀で大人びていて手のかからない子。だと思ったのもつかの間、やがて謎の習慣が目につくようになる。そして次第に恐ろしい本性を見せていく...
登場人物
・ケイト・コールマン 母親。
・マックス・コールマン 子供(妹)。幼稚園児くらい。
・エスター 孤児院からコールマン家に引き取られた少女。最初はお姫様か貴族のような言動。

あとはコールマン家の父親とか子供(兄)とか。
マックスはむっちりしていてなんだかむすっとした顔をしている。ペルシャ猫みたいでかわいい。その割に手話で身振りが活発なのもかわいい。(と、調べたところ難聴は設定ではなく実際に聴覚障害者なのだそうだ)

冒頭のケイトへの周囲の接し方がいかにも面倒なメンヘラさんへのそれで、のっけからウッと来る。
理解ある(風の)人は「うんうん、あなた頑張ってるよね」、迷惑している身内は枕詞のように「あなたが辛いのもわかるけど」と。
そしてこれが後々になって効いてくる。ケイトが、エスターはなにかおかしいと周りに訴えかけても、返ってくるのは「あなた疲れているのよ」もしくは「おまえはすぐ過敏になって」という反応で、ケイトが窮地に陥りやすい状況になっていく。

エスターもエスターで、初めはちょっと変わった言動をする程度だったのが、次第にケイトや妹に対して猫かぶりをやめて本性を現していくのだけれど、周りの人が「勘違いじゃないか?」と思ってしまうような状況だったり、わざと挑発してケイトへの評価を貶めたりととにかくえぐい。兄妹も告げ口しないことがわかりきっているということで、どちらへも本性を現しても怖くないと思っている。
ちなみに父親は「ママが怖ーい」と泣きつくための相手。先生に気に入られるいじめっ子というか...

終始エスターが怖い。ケイトの、自分の訴えが届かないという状況も怖い。
そして終盤のエスターの秘密が明らかになった後、それまでと明らかに顔が違って見えるところでぞくっとした。

とはいえ後味は悪くないので、ドロドロした人間関係とか人の闇とかそういうのが好きな人は清涼剤がわりにどうぞ。



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